忍者ブログ

カレンダー

04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31

フリーエリア

最新コメント

[02/07 popo]
[02/22 ロブスター]
[12/15 はまち]
[09/13 YAZIN]

最新トラックバック

プロフィール

HN:
なば
HP:
性別:
非公開
趣味:
読書・ふらりとどこかに行く
自己紹介:
絵を書いたり文を書いたり時々写真を撮ったり。
コーヒーとペンギンと飛行機が好き。
twitter=nabacco

三国志大戦関係
メインデッキは野戦桃独尊、独尊ワラ。君主名はなばーる。
MGS関係
白雷電が大好きです。以上。
その他
航空関係のプロジェクトXな話が好物です。

バーコード

ブログ内検索

カウンター

アクセス解析

 

その赤の名は ショウエン編「心宿三星・大火」

注意書き

SR魏延が結構粗暴な性格の女の子な小説の連作集です。
「魏延死後にショウエンが届かないと知りつつも魏延宛の手紙を書いている」的な話です。
初出は2011/10/30発行の冊子版「その赤の名は」です。


以上の事を踏まえて、ご了承いただける方のみ「つづきはこちら」からどうぞ。
フォントサイズが大きくなります。
PR

その赤の名は 諸葛亮編「野火」

注意書き

SR魏延が結構粗暴な性格の女の子な小説の連作集です。
「諸葛亮から見たら今回の「武力8、身長180cm近く、それでいて将才アリな女の子魏延」はどう見えるか」的な話です。
初出は2011/10/30発行の冊子版「その赤の名は」です。


以上の事を踏まえて、ご了承いただける方のみ「つづきはこちら」からどうぞ。

その赤の名は 馬岱編「ひなげし」

注意書き

SR魏延が結構粗暴な性格の女の子な小説の連作集です。
「魏延とDS馬岱のなれそめ(?)」的な話です。本当は魏延とDSの掛け合い・おちょくり合いを書きたかったのですが中々イメージできずに今回の様な形になりました。
初出は2011/10/30発行の冊子版「その赤の名は」です。


以上の事を踏まえて、ご了承いただける方のみ「つづきはこちら」からどうぞ。
フォントサイズが大きくなります。

その赤の名は 黄忠編「珊瑚玉」

注意書き

SR魏延が結構粗暴な性格の女の子な小説の連作集です。
今回は「魏延が黄忠に親子レベルに世話になっていたら」というifの基、書いてみました。
初出は2011/10/30発行の冊子版「その赤の名は」です。


以上の事を踏まえて、ご了承いただける方のみ「つづきはこちら」からどうぞ。
フォントサイズが大きくなります。

その赤の名は 馬超編「西より射す光」

注意書き

SR魏延が結構粗暴な性格の女の子な小説の連作集です。
今回は「降ってきたばかりの馬超が馬岱を介して魏延と接触を持ちたがっていたとしたら」というifの基、書いてみました。
初出は2011/10/30発行の冊子版「その赤の名は」です。


以上の事を踏まえて、ご了承いただける方のみ「つづきはこちら」からどうぞ。
フォントサイズが大きくなります。

その赤の名は 劉備編「猫」後

注意書き

SR魏延が結構粗暴な性格の女の子な小説の連作集です。こちらは後編です。
今回は「もしも新野で二人が出会っていたら」というifの基、書いてみました。
初出は2011/10/30発行の冊子版「その赤の名は」です。



以上の事を踏まえて、ご了承いただける方のみ「つづきはこちら」からどうぞ。
フォントサイズが大きくなります。

その赤の名は 劉備編「猫」前

注意書き

SR魏延が結構粗暴な性格の女の子な小説の連作集です。こちらは前編です。
今回は「もしも新野で二人が出会っていたら」というifの基、書いてみました。


以上の事を踏まえて、ご了承いただける方のみ「つづきはこちら」からどうぞ。
フォントサイズが大きくなります。

何も言わないで・後編

注意書き

・SR魏延×UC馬岱(女体化)です
・五万字近くあります

・投稿字数制限の都合で三章立てになりました。こちらは後編です。ついでまでに、追記文が長すぎるという事でイレギュラー形式な投稿になっちゃいました。すいません。

③ 菊華の蝉・前


 本陣に行って何かを諸葛亮と直接話して、それから魏延は馬岱に対してよそよそしくなった。組み手の条件が厳しくなり、以前は少しは手加減してくれていたのに、今は本気で殴ってくる。何かの用件を言いつける時もいつも苛立っていて、すぐに怒鳴った。
 それでも馬岱は魏延に従った。信用すると言ったのだし、こうも彼が苛立っているのは、色んな原因があるだろうが、戦線の膠着状態や丞相の体調が思わしくない事等、沢山の、自分の力の及ばない所で起こっている様々な事に対して怒っているからだろうと思った。ならば、せめて自分だけでも彼の思い通りに動かなければと思った。言われた通りの仕事をしたし、望むと思われる雑事も進んでやった。それでも時間は余った。
 何かする事は無いかと訊いても返ってくる答えは常に同じで、つべこべ言わずにとっとと休め、だった。
 自分は何か彼の気に入らない事をしただろうかと馬岱は不安になるが、どれだけ訊ねても不機嫌そうにしているだけで、返事をくれなかった。
 そして、古参の配下達と漢中を守る為の会議を始めた。天然のでかい壁を要領よく使う為にどんな布陣や施設、人員が必要だろうかと話していた。それを馬岱は魏延達の話の輪からずっと離れた自分の寝台で聞いていた。夜中にその話し声で目が覚めたのだった。
 五丈原から帰った後の事になるが、と魏延が前置きして話し出した。――丞相が居ないから大きな作戦は出来ないだろうが、これ位の、この程度の人員位なら割けるだろうと推測しているが、実際はまだ解らない。
 帰った後、と確かに魏延自身が言っていた。帰る事なんて出来ないのに、と言ってやりたい気持ちが馬岱ののど元までせり上がってきた。
 馬岱は話に加わらせなくて良いのかと、配下の一人が言った。
 ――あいつは兵卒だろう。俺が単に前歴を買って将扱いしているだけだ。それに女だ。あいつの旧来の配下ならいざ知らず、新しい兵隊が素直に従うか? あいつの使える兵隊は無いも同然だ。それに実は貴様等も、腹の底では女の癖にと思ってるんだろう。だったら尚更無理な話だ。それに、俺から一本も取ってみせる事も出来ない小兵だ。
 魏延は自分の方に一瞥もくれずにそう言った。固く、険しく、近寄るなと唸る狼の様な声だった。あからさまに不機嫌な声で、配下達もそれ以上は追及しなかった。そして自分も、疲労が詰まった体では何の反応も出来なかった。
 それからの魏延は組み手も取り合ってくれなくなった。空いた時間を埋め合わせるように漢中を守る為の会議を何度も開き、話した内容を纏めてしたため、何枚もの地図に小さな字と色とりどりの墨で沢山の注意書きを書き込んでいった。一度、どんな事を話し合っているのか知りたいと思って手に取ったら、どこで見ていたのか、魏延がいつの間にか居て、貴様には必要ない、関係ないと言われ、取り上げられてしまった。読ませてすらくれなかった。
 今日も魏延は本陣からの定期連絡を受け取って、読んですぐにそれを破り捨て、会議の為の将達を呼びに幕舎を出て行った。いつ休んでいるのか判らない程魏延は動き回っていた。
 魏延が完全に相手をしてくれなくなった。話もしてくれなくなった。あまりにも酷いと馬岱は思った。時間だけが虚しく残り、残った時間で兵卒達に混じって体力の限り組み手をした。一度休んで汗が引いた、疲れ切った体を引きずって陣に設けられた馬場に向かった。
 馬場で出番を待つ裸馬達の中には魏延の馬も居た。他の馬よりも一回り半程体格の優れた馬は、当分乗るつもりが無いと見えて鞍も何もかもを外していた。大体の馬には飾り紐や帯はそのままに、後は鞍を据えるだけという感じになっている。鹿毛の馬なのに、名前は黒と言うらしい。なぜ黒なのかと魏延に訊くと、大昔に劉備から最初に貰った馬が黒かったからだそうだ。以来、自分の乗る馬は白かろうが斑があろうが全て「黒」と呼んだ。験担ぎだと言っていた。一度乗せて貰ったことがある。鞍も鐙も何も要らないと手綱だけを頼りに馬の腹を両脚で引き締めて走り回った。あの時の一段と高い光景と自分の馬にはない力強さと、魏延と居合わせた兵卒達が見せた呆然とした顔が今も忘れられない。あの時の魏延と自分は確かに信用しあっていたと思うが、今はただの一方通行になってしまった。彼が馬岱を信用しているようには見えない。
 自分は信用を得るように命じられたのに、魏延の方からぶった斬られてしまった。誰の命令も守れない人間に成り下がってしまった。
 その黒の近くに、たてがみが灰色の葦毛の小振りの馬が居た。自分の馬だ。最初の内はこの馬場に預けて他の馬に虐められないかと不安に思っていたが、そんな事は全くなかった。葦毛は葦毛で上手に馬同士の付き合いをやっているようだった。自分の馬には名前を付けていない。
 魏延の馬に乗せて貰った時は楽しかった、と振り返って思う。今は本当に一人になった。魏延は完全に自分の事を無視し始めて、「影」の中に籠もり、「影」を守る為に躍起になりだした。諸葛亮は「影」から脱するべきだと言っていたから、もしかしたら握りつぶされるかも知れない計画なのに。
 そもそも帰る事自体が出来ないのに。
 自分が殺すのに。
「どれが貴方の馬ですか」
 ふと声を掛けられてそちらを見ると、一人の兵卒が居た。いや、違うと思った。兵卒の雰囲気ではない。周囲に自分とその兵卒以外の人間は見当たらない。自分が一人になる時を狙っていたかのように、やって来た。
「あの、たてがみが灰色の葦毛のが私のです」
「魏将軍の黒を乗り回したと聞きましたよ。手綱一つであんな大きな馬を御せるなんて、やはり涼州の方々は天賦の才がおありなのでしょうかね。聞いたところに拠りますと魏将軍があの馬を買い求めた理由は気性の荒さだそうですね。物怖じしない、先陣切って駆けてくれるだけの力が欲しいという理由だそうで――」
 馬岱は何も言わずに柵にもたれたまま手を差し出した。与太話をしにわざわざここまで来たのではないでしょう、という気持ちを込めた。
「いつ気付きました?」
「声音で何となく判りました。貴方はあの時に枝を投げた丞相の間者でしょう」
「あれは私の兄です」
 兄弟揃って間者なのは本当だろうかと思ったが、まあいいやと思った。そんな枝葉の事は今は必要ではない。
「丞相の具合はいよいよ悪くなっております。眠れない程の咳が続き、果たして息が出来ているのかと不安になる程です。加えて全ての仕事が丞相に集中するわけですから、その激務たるや、最早人間業ではございません」
「後方は戦線をどう見ておいでですか」
「私次第だ、といつも仰っておいでです」
「……やはり私が一番手で、二の手三の手が貴方達なのですか」
「将や士大夫の皆様の話を聞いている限りはその様です」
「何故私なんかを……」
「それは判りかねます。ただ、魏将軍が貴方の事をいたく気に入っているという事は我々を通じて皆が知っておりますので、それを利用したのかも知れません。楊長史が特に貴方を推しておりました」
 楊儀が自分を推したのは魏延への当てつけだろうと、何となく思った。お気に入りに裏切られて殺されるなんて面白かろう、という魂胆だ。
「魏将軍からの信用を、切り捨てられてしまいました……」
「我々で魏将軍の動きを余さず報告し、丞相方が判断されましたが、問題はありません。将軍が三度同じ事を叫んだら殺すように、とのお達しです。それまでは何があっても離れずにいて下さい」
 間者はそう言って馬場の柵から離れていった。最前線の陣で、蜀の兵卒の袍や具足を着ているとは言え、他所の人間が居るのを許しているという事実が馬岱には恐ろしかった。同じ事を既に魏軍がやっていたらと思うと一層恐ろしい。荊州訛りの人間を紛れ込ませれば簡単に同じ事が出来るだろう。
「ご安心を。魏軍の間者は居ません。さすが魏将軍ですね」
 馬岱の心中を察したように間者が言った。けれども、それを素直に信じたい気持ちにはなれなかった。背中越しに振り向いても間者は居なかった。
 日が落ちる度に、世界の全てが冬に向かって冷え、凍り付いていく。魏延と自分の間にあった細い蔦葛に似た繋がりはとっくに枯れ落ちてしまったのかも知れない。否、蔦はしぶとくまとわりついたまま枯れるから、本当は蜘蛛の糸より脆い繋がりだったのかも知れない。そんな人間がただ付いて来ても魏延は疑わずに、殺さずにいてくれるだろうか。以前ふざけて口付けしてくれた時の様な笑みをくれるだろうか。

何も言わないで・中編

注意書き

・SR魏延×UC馬岱(女体化)です
・五万字近くあります

・投稿字数制限の都合で三章立てになりました。こちらは中編です。

以上の事を踏まえて、ご了承いただける方のみ「つづきはこちら」からどうぞ。
フォントサイズが大きくなります。

何も言わないで・前編

注意書き

・SR魏延×UC馬岱(女体化)です
・五万字近くあります

・投稿字数制限の都合で三章立てになりました。こちらは前編です。

以上の事を踏まえて、ご了承いただける方のみ「つづきはこちら」からどうぞ。
フォントサイズが大きくなります。